11月にビットコインはSegwit2xという規格に分裂する計画があります。
この分裂を取り巻く環境は非常に複雑で理解しにくいです。
ぼく自身、日々の情報量が多すぎて整理できていませんので少しまとめてみました。
「取引所」「マイナー」「ユーザー」という3つの要点から、今おきてることや起きそうなことを書いています。
取引所
まず最近の大きな出来事として、大手取引所Coinbaseが発表した「現行のビットコインが置き換わる可能性」問題です。
ツイートはこちら。
Clarification on the Upcoming Segwit2x Fork: https://t.co/xURLfakOsR
— Coinbase (@coinbase) October 25, 2017
Coinbaseのブログにあるようにビットコイン分裂後に「もっともハッシュパワーがある方がビットコインとする」という姿勢を表明しました。
We are going to call the chain with the most accumulated difficulty Bitcoin.
引用元:Clarification on the upcoming Segwit2x Fork – The Coinbase Blog
それに加えてコミュニティなどサポート体制も重視するようです。
ビットコインが置き換わると価格は?
これは大きいニュースで、これまで共通認識されていたビットコインが取引所によって変わってしまう可能性が出てきました。(本当にやるかはさておき。 )
これには相当大きな影響があるでしょう。
ちなみにSegwit2xで誕生するB2Xという通貨は現在ビットコインの20%ほどの価格しかついてません。(先物価格)
その理由は、Segwit2×ハードフォークを起こしたB2Xというアルトコインが、既に先物市場で約0.2BTCで取引されているから。
置き換わるということであれば将来的にB2Xが今のビットコイン価格になることは十分ありまえます・・・が、その過程で大混乱を招くことは間違いないと思われます。(相場が荒れる)
日本の取引所は?
現状、日本国内の取引所はSegwit2x分裂による対応は何もアナウンスしていません。
ぼくが注目しているのは、国内最大手のbitFlyerです。
なぜかというとbitFlyerは唯一Segwit2xの分裂を支持しており、Coinbaseと同じような対応をとる可能性があるからです。
取引所の状況まとめ
このままいくと取引所は11月にもビットコインの分裂の対処をしなければいけません。
これまでと違うのは取引所によって支持しているビットコインのモデルが違うという点です。
しかし、取引所はビジネスとして以下2点からは逃れられない宿命です。
- 顧客資産の保護
- 顧客獲得競争
Segwit2xに反対だとしても、自社の顧客のB2Xコインを勝手に奪ってしまうわけにはいきません。(ビットコインを預けるユーザーが減ります)
なので各取引所は、現状はそのあたりのジレンマを抱えながら様子見といった感じです。。
国内取引所はゴールドの時と同じように直前でアナウンスを出すと思います。
マイナー(採掘者)
ビットコインの分裂問題と深く関わるのがマイナー(採掘者)です。
彼らがSegwit2xを発動するシステムを使わなければ11月の分裂はありません。
マイナーが発するSegwit2xの支持シグナルは毎日ウォッチしてるのでよければTwitterアカウントをフォローしてください。
2017/10/27
Segwit2xの支持シグナル:83.3% (-1.1) ※
btc1 node数:697(+3)
※支持シグナル◯%以上でハードフォークといった条件はありません。とくに変わらず。 pic.twitter.com/FAwt1BkP5v
— DEG (@DEG_2020) October 26, 2017
現在のところ支持率は高くこのままいくとSegwit2xへの分裂は決行されそうです。
(なお支持率下がる=分裂回避ではありません)
BCHへマイナーは移動する?
今回の騒動でビットコインキャッシュが注目されています。
なぜかというとビットコインのハッシュパワー(採掘力)が落ちてその分ビットコインキャッシュへ移動しているからです。
https://blockchain.info/ja/unconfirmed-transactions
その影響もあってか今ビットコインの送金が詰まっている状態です。
このままビットコインのハッシュパワーが分散していってしまうと、送金もままならない状態になってしまうのでは?と懸念されています。
以下のサイトでビットコインとキャッシュそれぞれのハッシュパワーが分かるので定期的にチェックするのをオススメします。
fork.lol(英語)
マイナーの動向を観察する
マイナーとしては利益がでる通貨をマイニングしなければいけません。
設備投資などの投資や月々の電気代などの変動費をペイしないといけないからです。
裏を返せば「利益さえでればビットコインの形は何でもいい」 ともいえるので、ビットコインキャッシュや分裂したあとのB2Xの価格が上がれば、そちらをマイニングすることも十分ありえます。
極端な話、マイナーが一斉に今のビットコインのマイングをやめてしまえばビットコインは壊滅します。
マイナーがいま何をやろうとしてるのか?を察知することは重要です。
ユーザー(投資家)
ビットコインを売買しているユーザーの数はどんどん増えています
ぼくを含めユーザーは「ビットコインの値段は上がるのか?」ということに大きな関心を持っています。
さらにここ数ヶ月で、ビットコインの値段にしか興味がない層が激増しています。
この画像が秀逸ですよね。
Understanding bitcoin VS. when to buy and when to sell pic.twitter.com/GBAMZdNW43
— Neil Woodfine 聂尔 (@nwoodfine) October 24, 2017
ほとんどの人にとって、上記で紹介した取引所やマイナーの駆け引きはどうでもよくて「いつ買って売れば儲かるか?」が最大の関心事です。
ビットコインキャッシュ、ビットコインゴールド、結果だけ見れば「ただで通貨が増えて儲かった※」という事実があります。
※仮想通貨建て
なので今回の分裂は深刻な問題であるものの、ただ単に「また新しい通貨が付与される」と話が広まった場合は、ゴールドの時のようにビットコイン価格が上昇・・という可能性もあります。
ただ一方で上記で書いたような「取引所によって方針が違う問題」「マイナーが抜けたあとのビットコインリスク」を理解していて恐怖しているユーザーも多いはずです。
個人的なビットコイン価格の予想
ぼくはどちらかというと、仮想通貨動向に詳しい方のユーザーです。
それを加味したうえでビットコイン価格を以下のように予測しています。
- 11月初旬頃ビットコイン価格は暴落する
- 分裂を前に取引所からB2X付与のアナウンス→再度急上昇する
- 分裂確定後に暴落する
ビットコインの暴落を確認後ビットコインをがっつり買う予定です。
まとめ
長々と書いてしまいました・・。まとめるとこんな感じです。
- 日本の取引所はビットコイン分裂に対応する(直前にアナウンス)
- 世界中の取引所でビットコインの支持モデルが違う
- マイナーは分裂問題に大きく影響する
- 多数のマイナーがキャッシュやB2Xを掘る場合ビットコインは壊滅する
- ビットコイン保有で新しい通貨がもらえる認識のユーザーが増えてきた
- 新しいユーザーの買いがビットコインの暴落を防ぐかも
リンク
今回のことを書くのに参考にした情報源のリンクを張っておきます。
よかったら参考にしてください。
Coinbaseの声明:https://blog.coinbase.com/clarification-on-the-upcoming-segwit2x-fork-d3c0f545c3e0
ハッシュパワーの動向:https://fork.lol/pow/hashrate
Segwit2x分裂カウントダウン:2x Countdown
ブロックチェーン番号の確認:https://blockchain.info/ja
未確認トランザクションの確認:https://blockchain.info/ja/unconfirmed-transactions
マナさんのブログ:貯金1000万を仮想通貨に換えた男のブログ